(株)日本中央住販 取締役営業部長 巽 泰文 氏

住宅産業研究所の「全国ホームビルダー競争力分析」で、2005年・2006年の2年連続で奈良商圏ランキング1位の認定を受けた㈱日本中央住販が、GHハイブリッド制震工法による「耐震+制震」構造を標準採用した。“3つの健康(地域の健康・体の健康・心の健康)を基本に家族の健康を創造する”というコーポレート・コンセプトに基き「耐震+制震」構造を導入した思いを、取締役営業部長の巽 泰文氏に聞いた。

会社名  株式会社日本中央住販 本社所在地  奈良県奈良市藤ノ木台4-6-20
代表者  取締役社長 谷手善紀 ホームページ  http://www.home-ncj.co.jp/


住宅産業研究所の『全国NO.1ビルダーランキング』奈良商圏2年連続1位認定、おめでとうございます。(株)日本中央住販さまのどのようなお取組みが、地域の皆様に支持されているのでしょう?
 ありがとうございます。弊社では“3つの健康(地域の健康・体の健康・心の健康)を基本に家族の健康を創造する”をコーポレート・コンセプト(企業理念)とし、質の高い居住性に加え、快適性と安全性を追求した住宅を提供することに全社員で取組んでいます。地域のみなさまには、このような弊社の取組みがご理解・支持頂けたことに、大変感謝しています。

3つの健康(地域の健康・体の健康・心の健康)について具体的にお聞かせください。
 「地域の健康」は、その地域と調和を保ちながらいかに溶け込むのかという考え方です。大規模な分譲地開発では防犯を考え、通り抜けが出来ない区画配置を行い、区画内の転回道にシンボルツリーを配置するなどの配慮を行います。地域の皆さまがこのツリーに集まってコミュニケーションを楽しまれるなど、憩いの場として地域の調和に貢献しています。「体の健康」は、人の体とって本当に良い工法や素材で住まいを作るという考え方です。弊社では県下でもいち早く外張り断熱工法を取り入れた「まほうびんの家」で、室内の温度差(ヒートショック)が少ない、体に優しい住まいを提案しています。「心の健康」は、しあわせな家族とは体が健康だけではなく、家族一人ひとりの心も健康でなければならないという考え方です。例えば階段は吹き抜けのあるリビングに設置し、2階の子供たちの息遣いが感じられる明り窓を配置するなど、家族のコミュニケーションを大切にした間取りプランを推奨しています。

「耐震+制震」構造をご採用されたのは、どのような理由からですか?
 日本は地球を覆うプレートが入り組み、無数の活断層が存在する地震列島です。弊社では、日本で暮らす以上、いずれ必ず大地震に遭遇するという前提で住まい作りを行っています。新耐震基準が目標とする「震度7程度の地震で倒壊しない家」というのは住宅の最低限の性能です。弊社では大地震の際にも構造材の損傷や屋内の被害を軽減し、被災後に連続して発生する余震などにも安心して暮らすことの出来る、より資産価値の高い住まい作りに取り組みました。
 先に申し上げた企業理念からも、弊社では「お施主さまの大切な家族と暮らしを地震から守る」という使命があります。様々な研究の結果、従来の「HSフレームシステム(構造用集成材HS金物工法)」による耐震構造に加え、高島㈱が供給するGHハイブリッド制震工法による「耐震+制震」構造を標準とすることにしました。

なぜ「耐震+制震」構造をオプションではなく標準とされたのですか?
 「住まい作りに携わる仕事は人の命を守る仕事である。」制震工法を研究する過程の中で、改めてこう考えました。地震対策は突き詰めれば人の命がテーマです。このテーマに基く住宅性能は、お施主さまのご予算に応じて上げたり下げたりすべきものではないと考えました。私たちには弊社で住まいを購入される全てのお施主さまに、より安全に暮らして頂きたいという思いがあるのです。


多くの制震装置の中から、GHハイブリッド制震工法をご採用されたのは何故ですか?
 様々な制震装置を研究した結果、大きく2つの方式があることが分かりました。粘弾性ゴム方式と、GHハイブリッド制震工法に代表されるオイルダンパ方式ですね。GHハイブリッド制震工法を採用した理由は3つです。1つは信頼性が高く、耐久性に優れているということです。鉄道や自動車、また高層ビルなどで利用されている㈱日立製作所のオイルダンパによる震動制御技術を、木造住宅用に適用したシステムで、設計上60年間メンテナンスが必要ありません。2つめは温度の高低による性能の変化が少ないということです。寒冷地で走る車両でも使われているオイルダンパは、粘弾性ゴムと比べて性能が安定していると判断しました。3つめは地震の揺れを吸収する原理です。オイルダンパは例えるなら水鉄砲ですよね。速く押せば抵抗し、ゆっくり押せば抵抗しない。地震のように速い揺れの場合、建物が揺れようとする瞬間にエネルギー吸収が始まる。まずオイルダンパが地震の揺れを吸収し、漏れたエネルギーだけが構造材に入る。だから建物に大きな負担がかからない。逆に粘弾性ゴムは建物の変形が大きいほど引き戻す力が強くなる。建物が大く変形した時に効果が高くなるのですが、これでは構造材への負担が大きいと判断しました。

「耐震+制震」構造を標準化されてから、お施主さまからの反響はいかがですか?
 「まさかこの予算でオイルダンパがついた「耐震+制震」住宅を建てられるとは思わなかった。」というご感想を頂いてます。耐震偽装がマスコミ等で多く取上げられていることもあり、お施主さまの地震対策への関心は非常に高いですね。弊社が取組む“自然派健康住宅”は質の高い居住性に加え、快適性と安全性を追求した住宅です。大地震の揺れも、被災後の暮らしも安心できる「耐震+制震」の住まい作りは、多くの皆さまにご満足頂けると考えています。また私ども㈱日本中央住販は、地域の皆さまとより調和しつつ、安心して暮らせる街づくりを通じて、地域社会へ貢献していきたいと考えています。私どもの企業理念が地域の多くの皆さまにご理解・ご支持頂けたことに、改めて感謝を申し上げます。


制震オイルダンンパ「減震くん」開発者
(株)日立製作所 橋本純二 氏に聞く「私たち技術者の信念で開発を継続しました。」

(株)東建 代表取締役社長 長谷川東 氏に聞く「安心して暮らせる丈夫な家とは?」
(株)アサカワホーム 代表取締役社長 細渕弘之 氏に聞く「社会のニーズをとらえた技術革新とは?」
(株)日本中央住販 取締役営業部長 巽 泰文 氏に聞く「3つの健康と「耐震+制震」とは?」
(株)日幸ハウス 代表取締役 柳田信雄 氏に聞く「徹底した家造りへの拘りとは?」

 
 
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